目次:
アスベスト調査の都道府県の補助金(広島編)について

1. アスベストに関する国の補助金の対象について

アスベストに関する国の補助金につきましては、

https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)

こちらの記事で以前記載しております。

アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている広島県の補助金について、説明いたします。

※本コラムは、2024年7月7日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。

2. 民間建築物吹付けアスベスト除去等補助制度(広島市)

広島市では、アスベストによる健康被害に対する市民の不安を解消するため、市内にある民間建築物の所有者等が吹付けアスベストの除去などを行う場合に、費用の一部を補助します。

概要

建築物に使用された吹付けアスベスト等※について、アスベスト分析調査や除去工事等を行う場合、一定額を限度にその費用を補助するものです。

 ※ 吹付けアスベスト及び重量比0.1%を超えるアスベストを含有する吹付けロックウールをさします。

 ※ 成形板やボード、外壁用の吹付仕上塗料など、上記2種類以外は補助対象ではありません。

補助対象建築物

広島市内にある民間建築物

補助対象費用

分析調査

分析機関での分析費用(サンプリング採取経費を含む。)

除去工事等

除去等(「除去」「囲い込み」「封じ込め」にかかる工事費及び廃アスベストの処分運搬費等) 

補助金額

分析調査

補助対象経費の 全額 (限度額25万円)

除去工事等

補助対象経費の 2分の1 (限度額100万円) 

予定棟数

分析調査

4棟程度

除去工事等

3棟程度 

申込方法

申込みには、市役所建築指導課との事前協議が必要です。

分析調査・除去工事等の契約後に申込みはできません。

また、令和71月末までに完了するものが対象です。ご注意ください。

事前協議の際は、次の書類をご用意ください。 

分析調査の補助に申込みされる場合

・建築図面(建築確認時の図面、確認済証や確認通知書など)

・写真(建築物の全景、吹付けアスベストの状況など)

・建築物の所有者が確認できる書類(登記事項証明書など)

除去工事等の補助に申込みされる場合

・建築図面(建築確認時の図面、確認済証や確認通知書など)

・写真(建築物の全景、吹付けアスベストの状況など)

・分析機関が発行した分析調査結果報告書

・建築物の所有者が確認できる書類(登記事項証明書など)

申込期間

令和6515(水曜日) ~ 令和6531(金曜日)

※申込み多数の場合は抽選となります。

 申込期間で予定棟数に達しない場合は、63(月曜日)以降、先着順で受け付けます。

注意事項

分析調査は、建築物石綿含有建材調査者によりアスベスト含有調査を実施することが必要です。

除去工事等は、事業の計画の策定等を建築物石綿含有建材調査者が行うとともに、その計画に基づく現場体制によって工事を実施することが必要です。

 ※建築物石綿含有建材調査者とは、国の規定により国土交通大臣の登録を受けた講習を修了した者をいいます。

詳細については、以下をご確認ください。

制度の内容について

・建築物石綿含有建材調査者制度等について(国土交通省ホームページ)

講習修了者の情報について

・建築物石綿含有建材調査者講習(一般財団法人日本環境衛生センターホームページ)

申込・相談窓口

広島市役所本庁舎6階 都市整備局指導部建築指導課

730-8586
広島市中区国泰寺町一丁目634

Tel 082-504-2288
Fax 082-504-2529

3. アスベスト含有調査の補助金(東広島市)

平成26年度に創設したアスベストの含有調査に要する経費の補助制度について、令和6年度の申請を受け付けております。受付窓口へご相談ください。

※石綿スレートなどの成型板や外壁の仕上塗材は補助対象外です。

概要

 建築物の壁、柱、天井等に使用された吹付け建材等にアスベストが含有されている恐れがある場合、建築物の所有者等が行うアスベスト含有調査に要する経費に対し、一定額を限度に補助を行います。

補助対象事業(補助金の交付の対象となる事業)

 東広島市内にある民間建築物の所有者、区分所有者の団体又は管理者が行うアスベスト含有調査で次の要件のすべてに該当するもの。

1.壁、柱、天井等に使用された吹付け建材等にアスベストが含有されている恐れがあること。

2.国、地方公共団体その他公共的団体から同様の補助金の交付を受けていないこと。

3.建築物石綿含有建材調査者が行う分析調査であること。

補助金の交付額

補助対象経費

・サンプリング採取に要する経費

・定性・定量分析に要する経費

補助金の交付額

・補助対象経費の全額。ただし、補助対象建築物1棟あたり25万円を限度とする。

補助金の交付は、補助対象建築物につき1回限り。

申込み方法

1)受付期間

令和6年9月初旬まで

補助対象となるかについて事前に確認しますので、まずは次の受付窓口へご相談ください。

申請書の内容及び添付書類がすべて整ったものから順番に受付します。

予算額に達し次第、締切りとさせていただきます。

2)受付窓口

   東広島市役所7階 都市部 建築指導課 建築指導係

   〒739-8601 東広島市西条栄町829

   電話番号 082-420-0956 ファックス番号 082-421-7220

4. その他の市のアスベスト含有調査の補助金(広島県)

尾道市

アスベストの除去等工事費補助

市内の民間建築物に吹き付けられたアスベストの除去、封じ込めや囲い込みに係る工事

対象工事費の3分の2(上限200万円)

庄原市

建築物吹付けアスベスト除去工事等補助制度 

補助制度の概要

補助の対象となる建築物

庄原市内に存するアスベストの吹付けられた建築物で、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

1.多数の者が利用する民間建築物の共用部分や付属する機械室等

※戸建の個人住宅は対象外 

※外壁等に吹き付けられている石綿含有吹付塗装については対象外

2.アスベストの含有の有無に係る調査対象(台帳記載)の建築物であること

※台帳記載の有無についてはお問い合せください

3.以前に同一の事業による補助金の交付を受けていない建築物であること 

補助対象者                            

次に掲げる要件のすべてに該当すること

1.現に利用されている補助対象建築物の所有者等(市外の者も可)

2.補助を受けようとする法人または法人以外の者およびその同一世帯員が庄原市税、納付金等を滞納していないこと

3.補助対象者に要する経費について、市または他の団体から補助金を受けていない者

補助の金額                            

◆分析調査の場合

分析調査に係る費用の全額(千円未満は切捨て)

限度額25万円

◆除去工事等の場合

除去工事等に係る費用の3分の2の額以内(千円未満は切捨て)

限度額250万円

申し込み方法

補助を受けるためには手引きを参照のうえ、必要書類を添えて申請してください。

・補助金交付申請の手引き

・様式集【分析調査】

・様式集【除去工事等】

5. まとめ

アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120~180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。

自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、2022年4月1日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。 

これは広島県だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。

株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について

株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。

全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください