目次:
アスベスト調査の都道府県の補助金(愛知県編)について
1. アスベストに関する国の補助金の対象について
アスベストに関する国の補助金につきましては、
https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)
こちらの記事で以前記載していますが、アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類があります。今回は現時点で公開されている都道府県ごとの補助金の一部について、説明いたします。
※本コラムは、2024年2月5日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。
2. アスベスト調査に関する都道府県の補助金(愛知県)
愛知県は、県内の民間建築物吹付けアスベスト対策として補助制度があります。愛知県での建築物のアスベスト対策の補助は、市町村が事業主体として、国及び県の支援を受け実施しています。
アスベストが施工されている可能性のある吹付け材の分析調査費を補助する制度です。
【対象区域】愛知県の補助制度を創設している市町村内
名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、小牧市、稲沢市、知立市、岩倉市、豊明市、みよし市、東浦町、犬山市、東海市尾張旭市、蒲郡市
の計23市町が対象となります。
対象建築物
アスベスト含有の恐れのある吹付け建材(例:吹付けアスベスト、アスベスト含有吹付けロックウール、吹付けバーミキュライト、吹付けパーライト等)が施工されている恐れのある建築物が対象となります。
対象者
対象建築物の所有者又は管理者となります。
補助内容
アスベスト含有の恐れのある吹付け建材について、アスベストの分析調査に要する費用に対し補助されます。なお、この分析調査とは、「建材中の石綿含有率の分析方法について」(平成18年8月21日付け基発第0821002号厚生労働省労働基準局長通達)により示された分析方法が標準となっています。
補助額
対象となる費用について定額25万円以内
補助額は千円未満の端数切捨て等、実際に要した費用と同じにならない場合があります。また、補助にあたっては、実施する市町村の予算等の制約があります。
補助の内訳
市町村が負担する補助金は、国が定額(10/10)で補助を行うこととなります。
この制度の目的
この制度の目的は、既存民間建築物の壁、柱、天井等に吹付けられたアスベストの飛散による人々の健康障害を予防し、生活環境の保全を図るため、建築物の所有者又は管理者が行う分析調査及び除去等に要する経費について支援することにより、アスベスト対策を促進させることを目的としています。
3. アスベスト除去に関する都道府県の補助金(愛知県編)
愛知県では、アスベストが施工されている吹付け材の除去等改修費の一部を補助する制度があります。
【対象区域】愛知県の補助制度を創設している市町村内
名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、半田市、春日井市、豊川市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、小牧市、岩倉市、みよし市、犬山市、東海市、尾張旭市
計17市が対象となります。
対象建築物
吹付けアスベスト等が施工されている建築物(付属する機械室・電気室等を含みます。)
この吹付けアスベスト等の除去等の補助対象としては
・吹付けアスベスト
・吹付けロックウールでその含有するアスベストの重量が当該建築材料の重量の0.1%を超えるもの
これらが対象となります。
対象者
対象建築物の所有者又は管理者となります。
補助内容
吹付けアスベスト等の除去等に要する費用の補助で、上述の吹付けアスベスト等の除去等の補助対象であり、吹付けアスベスト等の除去等として、以下の工事が対象となります。
除去:吹付け材を全て除去する工事
吹付け材が耐火被覆材の場合、除去後は同等の耐火性能を有する部位に戻す工事が必要です。
封じ込め:吹付け材の表面に固化剤を吹付け、塗膜を形成したり、浸透させ、結合力を強化することによりアスベストを封じ込める工事をいいます。
囲い込み:吹付けアスベストが存在する天井、壁等を非石綿建材で覆いアスベストを囲い込む工事をいいます。
補助率
対象となる費用の2/3以内
補助限度額
市町村が定める額(120万円から180万円)以内が限度となります。
また、アスベスト除去等以外の改修に合わせてアスベスト除去等を行う場合には、除去等相当分の費用が補助の対象となります。
(補助の内訳)
市町村の補助金には、国が1/3、県が1/6、市町村が1/6の割合で国と県が支援し、合計で対象工事費の2/3を補助しています。
例:
改修費用が180万円要する場合では、
国が180万円×1/3=60万円
県が180万円×1/6=30万円(補助限度額の45万円以下)
市町村が180万円×1/6=30万円
合計で120万円の補助が受けられます。
なお、すでに吹付けアスベスト等の分析調査または除去等をおこなったものは、補助の対象となりませんので注意が必要です。
また、アスベスト除去等に関する事業については、石綿障害予防規則(厚生労働省令第二十一号)第十九条に基づく石綿作業主任者によるアスベスト除去に関する作業計画の策定にあたり、石綿含有建材調査者が関与することが求められております。
補助を希望される方は、必ず事前に対象となる建築物が所在する市町村にご相談ください。とのことなので、対象の方は相談してみていただければと思います。
問い合わせ先 愛知県建築局公共建築部住宅計画課防災まちづくりグループ
TEL:052-954-6549(ダイヤルイン)
FAX:052-961-8145
4. まとめ
アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120~180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。
実際には建物がある(所在している)場所の自治体に事前の確認は必要ですが、2022年4月1日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。
これは愛知県だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。
株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について
株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。
全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。