目次:
アスベストに関する都道府県の補助金(栃木編)について
- 1. アスベストに関する国の補助金の対象について
- 2. 建築物の吹付けアスベスト補助金制度について(小山市)
- 3. 民間建築物アスベスト除去等補助制度(宇都宮市)
- 4. 民間建築物吹付けアスベスト対策事業補助金(日光市)
- 5. まとめ
1. アスベストに関する国の補助金の対象について
アスベストに関する国の補助金につきましては、
https://www.eco-j.co.jp/blog/20230418.html(アスベスト除去の補助金について)
こちらの記事で以前記載しております。
アスベストに関する都道府県の補助金は、実はさまざまな種類がありますので、今回は現時点で公開されている栃木県の補助金について、説明いたします。
※本コラムは、2024年8月4日時点での情報を元に記載しております。実際の補助金についてはご相談時に内容が変わっている可能性がございますので、必ず自治体に直接確認するようにお願いいたします。
2. 建築物の吹付けアスベスト補助金制度について(小山市)
令和6年度の受付は4月1日から開始しています。
民間建築物吹付けアスベスト対策補助金制度について
民間建築物の壁、柱、天井等に吹付けられたアスベスト(石綿)の飛散による市民の健康障害を予防し、生活環境の保全を図るため、建築物に吹付けられた建材について行う、アスベスト含有等の「分析調査」及び吹付けアスベスト等の「除去等工事」を行う場合に、予算の範囲内でその費用の一部を補助します。
受付前には事前相談が必要となります。建築指導課までお問合せください。
「分析調査」の受付期間は、毎年度 4月1日から1月下旬です。
「除去等工事」の受付期間は、毎年度4月1日から9月下旬です。
上記受付期間中であっても、予算が無くなり次第、受付終了となります。
受付は先着順です。
アスベスト分析調査の費用の補助について
補助内容
吹付けアスベストに該当する恐れのある吹付け建材(綿状のもの、または吹付仕上塗材に限る)について、アスベストの含有の有無に係る定性分析及び含有量に係る定量分析に要する費用についての補助です。
「分析調査」は、建築物石綿含有建材調査者が実施します。
「分析調査」の方法は、「建材中の石綿含有率の分析方法について」(平成18年8月21日付け基発第0821002号厚生労働省労働基準局長通達)により示された分析方法を標準とします。
補助対象建築物
小山市内の建築物
吹付アスベストに該当する恐れのある吹付け建材が施工されている建築物
対象者
対象建築物の所有者または管理者
補助金の額
分析調査に要する経費(上限25万円)
実施期間
交付決定通知を受けてから30日以内に分析調査を完了してください。
申請した年度の2月末までに分析調査を完了してください。
分析機関
分析機関への見積りなどの相談は、一般社団法人 日本環境測定分析協会・公益社団法人 日本作業環境測定協会のホームページを参考にしてください。
除去等工事の費用の補助について
補助内容
吹付けアスベスト等(綿状のものに限る)の除去等に要する費用についての補助です。
なお、アスベスト除去等工事に併せてアスベスト除去等以外の改修工事を行う場合には、除去等工事相当分の費用のみが補助対象となります。
「除去等工事」とは、以下のいずれかの措置を行うことをいいます。
・除去
除去吹付け材をすべて除去する工事をいいます。
吹付け材が耐火被覆材として使用されている場合は、除去後は同等の耐火性能に戻す工事が必要です。
・封じ込め
吹付け材の表面に固化剤を吹付け、塗膜を形成したり、浸透させ、結合力を強化することによりアスベストを封じ込める工事をいいます。
・囲い込み
吹付けアスベストが存在する天井、壁等を非石綿建材で覆いアスベストを囲い込む工事をいいます。
対象建築物
小山市内の建築物
分析調査の結果、アスベスト含有率が0.1パーセントを超える吹付アスベスト及び石綿含有吹付ロックウール(綿状のもの、または吹付仕上塗材に限る)が施工されている建築物
対象者
対象建築物の所有者または管理者
補助金の額
除去等工事に要する経費の3分の2以内の額(上限180万円)
実施期間
交付決定通知を受けてから90日以内かつ除去等工事を完了してください。
申請した年度の2月末までに除去等工事を完了してください。
工事内容などによりやむを得ない事情がある場合は、小山市役所建築指導課までご相談ください。
その他
工事に伴い、その他届出等が必要な場合があります。詳細については各担当部署にお問い合わせくさだい。
小山市役所 建築指導課 建築指導係
〒323-8686 栃木県小山市中央町1丁目1番1号 4階
電話番号:0285-22-9233
ファクス番号:0285-22-9685
3. 民間建築物アスベスト除去等補助制度(宇都宮市)
建築物に使用されている吹き付けアスベストによる、健康被害を未然に防止するため、除去等にかかる費用を補助する制度です。(含有調査の補助は、平成29年度末で終了しました。)
補助制度の概要は下記のとおりですが、さらに詳しい内容についてや、アスベストに関する質問は、お問い合わせ先へお願いします。
当該補助事業は、市の予算の範囲内、かつ、活用している国の防災・安全交付金の交付決定を受けた場合に実施します。
令和6年(2024年)度は 1件 募集します。
(注意)補助制度の受付は先着順で、予算の範囲内での実施となります。
1. 補助の対象となる事業内容
・建築物石綿含有建材調査者による調査および建築物石綿含有建材調査者が除去等工事にかかる計画の策定等を行い、当該計画に基づく現場体制に基づき実施する除去等
・調査(平成29年度末で含有調査の補助を終了しました。)
・飛散の恐れのある吹付けアスベストの含有調査(成形板等の石綿含有建材は対象外)
・除去等
・露出していて、飛散の恐れのある吹付けアスベストの除去等(除去等とは、除去、封じ込め、囲い込み工事をいいます。)ただし、含有調査で石綿含有量が0.1パーセントを超えた場合に限ります。
(注意)建築物石綿含有建材調査者とは、建築物石綿含有建材調査者講習登録規程(平成25年国土交通省告示第748号)第2条第2項に規定する者をいいます。
2. 対象建築物の用途
・多数の人が利用する建築物(店舗・工場・事務所等)
・住宅(周辺に被害を及ぼす恐れのある住宅)
3. 補助金の額
・調査(平成29年度末で終了しました。)
・除去等:対象事業費の3分の2(1棟あたり、上限200万円)
4. 申請者
当該申請物件の所有者(市税の滞納がないことが条件になります。)
5. 問い合わせ先
宇都宮市役所 都市整備部 建築指導課 管理グループ(市役所11階)
電話番号:028-632-2573 ファクス:028-632-5421
4. 民間建築物吹付けアスベスト対策事業補助金(日光市)
建築物の壁、柱、天井等に吹付けられたアスベストの飛散による市民の健康被害を予防し、生活環境の保全を図るため、建築物に吹付けられたアスベストの除去、封じ込め又は囲い込みの措置に関する費用の一部を補助します。
(注意)令和6年度は事業費を予算化していないため受け付けしていません。
補助金額
補助金額は対象建築物1棟に関するアスベスト除去等事業に要する経費で、施工者に対して支払うものです。
補助対象経費に2分の1を乗じて得た額(1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てた額)とし、100万円を上限とします。また、対象建築物1棟に対し、1回限りとし、予算の範囲内で交付します。
受付状況
予算の都合により補助件数には限りがあります。申請を検討している場合は、早めに相談してください。
補助金に関する問い合わせ
日光市役所建設部建築住宅課建築指導係
電話番号:0288-21-5197
ファクス番号:0288-21-5176
5. まとめ
アスベストに関する補助金としては、アスベスト調査にかかる費用を補助対象とした補助金と、アスベストの除去にかかる工事費用などを補助対象とした補助金に分けられます。一般的にはアスベスト調査にかかる補助金の方がかかるコストも少ないことから補助金の総額が15万円〜25万円ほどと少なく、一方でアスベスト除去に関する補助金は2/3以内を上限としており、120~180万円が上限額(地域によって異なります)とされているなど、比較的大きい金額の補助を受けることができます。
自治体に事前の連絡や相談は必要ですが、2022年4月1日にアスベスト関連法令の改正が実施され、アスベスト含有を調べる事前調査の結果報告が義務付けられており、これには当然、調査や除去工事はコストがかかるため、解体工事全般のコスト増が懸念されているという中で、国や都道府県、市区町村などで補助金が適用できるようになっております。
これは栃木県だけでなく、他の都道府県でも補助金がありますので、これらについては追って記事にしたいと思います。本記事の情報をぜひ有効にご活用ください。
株式会社エコ・テックのアスベスト対策工事について
株式会社エコ・テックでは、事前調査からアスベスト除去工事の専門家として様々なアドバイスを行っています。
全国(東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など)で無料相談、無料見積もりを実施しておりますので、土壌汚染に関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。