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解体工事の期間を短縮するためのポイント

解体工事の期間を短縮するためのポイント

解体工事では、建物の取り壊しだけでなく、廃材の処理や周辺環境への配慮など、さまざまな要素が絡む工事です。工期の長期化はコスト増や近隣トラブルの原因となるため、効率的に進めることが重要です。今回は、解体工事の期間を短縮するための具体的なポイントについてご紹介します。

 

・解体工事の大まかな期間について

解体工事の大まかな期間は、建物の構造や面積によって異なります。建物の構造は大きく分けて鉄筋コンクリート造(RC造)・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄骨造(S造)の3種類に分かれます。今回は構造別面積を50坪~100坪の場合の平均期間を算出します。

鉄筋コンクリート造(RC造)の解体期間は20日~30日、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の解体期間は60日~80日、鉄骨造(S造)の解体期間は15日~30日です。天候やその他の問題によって期間が伸びる場合があります。

 

解体に必要な期間は全工程で大体2ヶ月~半年ほど期間がかかるといえます。

 

・解体工事の期間を短縮するためのポイント

それでは、早速、解体工事の期間を短縮するためのポイントをご説明します。以下でみていきましょう。

 

■事前準備を徹底しよう

解体工事の効率化の第一歩は、しっかりとした事前準備です。準備が整っていないと、解体工事中に予期せぬトラブルが発生し、解体工事の期間が延びる原因になります。

 

①許可申請を早めに行おう

解体工事には、建設リサイクル法に基づく届出や、自治体ごとの許可申請が必要です。特に都市部では手続きが煩雑なことが多いため、解体工事の1~2ヶ月前には申請を完了させておくことが理想的です。

 

②近隣住民への説明をしっかり行おう

解体工事の騒音や振動、粉じんなどによるトラブルを防ぐため、事前に近隣住民へ説明し、理解を得ることが重要です。クレーム対応に時間を取られないよう、丁寧な説明を行いましょう。

 

③解体対象物の調査を入念に行おう

解体する建物の構造や使用されている材料を事前に把握することで、作業の計画を最適化できます。特に石綿(アスベスト)やPCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む建材がある場合は、適切な処理方法を決めておく必要があります。

 

■効率的な施工計画を立てよう

施工計画を最適化することで、無駄なく解体工事を進めることができます。

 

①作業工程を細かくスケジュール化しよう

解体工事の各工程(内部解体、重機による解体、廃材搬出など)を明確にし、適切なスケジュールを立てましょう。工程ごとに適切な人員を配置し、解体工事がスムーズに進むよう調整します。

 

②重機の適切な選定しよう

解体工事には、建物の規模や構造に適した重機を使用することが大切です。例えば、木造建物ならミニショベル、鉄筋コンクリート造なら大型の油圧ショベルが有効です。適切な機械を選ぶことで、作業のスピードが向上します。

 

③廃材の分別を徹底しよう

建設リサイクル法により、解体時の廃材は適切に分別する必要があります。事前に分別計画を立て、効率的に搬出できるようにしておくと、作業時間の短縮につながります。

 

■作業員の効率を最大化にしよう

作業員の動きが効率的であれば、無駄な時間を削減し、解体工事の期間を短縮できます。

①明確な指示を出そう

現場では、作業員が迷わず動けるよう、明確な指示を出すことが重要です。朝礼などで当日の作業内容を伝え、役割分担を明確にしよう。

 

②適切な休憩と労働環境の整備を行おう

作業員の集中力が持続するよう、適切な休憩時間を設け、労働環境を整えることも大切です。特に夏場の解体工事では熱中症対策を徹底し、安全に作業できる環境を整えましょう。

 

③作業効率を向上させるための教育をしよう

作業員の技術向上を図るために、定期的な研修や指導を行うことも重要です。特に経験の浅い作業員には、適切な指導を行うことで作業効率を向上させることができます。

 

■環境対策と安全管理を徹底しよう

環境対策や安全管理を怠ると、事故やトラブルが発生し、結果的に解体工事の期間が延びることになります。

①防音・防じん対策の実施をしよう

防音シートや散水設備を適切に設置し、近隣への影響を最小限に抑えることで、クレームによる解体工事の中断を防げます。

 

②労働災害の防止を徹底しよう

解体工事は事故のリスクが高いため、安全対策を徹底する必要があります。作業員には適切な保護具を着用さえ、安全確認を徹底しましょう。

 

■技術力が高くサポート体制が万全な業者を選定しよう

「事前準備」・「施工計画」・「作業員の効率化」・「環境対策と安全管理」について述べてきましたが、一番大事なことは、「技術力が高くサポート体制が万全な業者を選定する」ことです。解体工事のスピードと質は、業者の技術力に大きく左右されます。経験豊富な業者を選ぶことで、無駄なく解体工事を進めることができます。

 

①過去の実績を確認しよう

業者を選ぶ際は、過去の施工実績を確認し、同様の規模や構造の建物を解体した経験があるかチェックしましょう。口コミや評判も参考になります。

 

②最新技術を活用しているか確認しよう

最新の解体技術や機械を導入している業者は、よりスムーズに解体工事を進められます。例えば、振動や騒音を抑える最新の機器を使用することで、近隣住民への影響を軽減しながら、解体工事を進められます。

 

③近隣住民へしっかり説明してくれるか確認しよう

解体工事の騒音や振動、粉じんなどによるトラブルを防ぐため、事前に近隣住民へ説明し、理解を得ることが重要です。そこで、近隣住民へしっかり説明してくれる業者なのかどうか確認することが重要だといえます。近隣住民への説明の際、施主だけでなく専門知識を持った解体業者がしっかり解体工事について説明することでクレーム対応に時間を取られなくなります。

 

・解体工事の手順・ステップごとの期間目安

解体工事を行うにあたって大まかにステップ8まであります。

①業者への問い合わせ、②解体現場の現地調査、③プランニング・お見積もりのご説明、④建設リサイクル法による届出書申請、⑤ライフラインの撤去、⑥近隣対策、⑦解体工事開始、⑧整地・立ち会い

ステップ①~⑧まで弊社、株式会社エコ・テックでの流れを用いて説明した後各ステップ事の内容やステップごとの期間についてご説明します。

 

ステップ① 業者へのお問い合わせ

解体工事の旨を業者に問い合わせします。お問い合わせ自体は会社の営業日にもよりますが2~3日以内には業者からお問い合わせ回答がくる場合が多いため、業者へのお問い合わせは2~3日程度で出来ます。しかしながら業者の選定に時間がかかるので業者選びに1ヶ月ほど時間がかかる事が多いようです。

 

ステップ② 解体現場の現地調査

業者へのお問い合わせで解体業者が決まったら、解体現場の現地調査を行います。現地調査の目的は、建物の状態や周囲状況を明らかにし正式な見積もり金額を決定するためです。建物に関しては、図面だけでなく実際に床面積・高さを調べる、建物の構造が何か調査、水道管やガス管の位置、屋根や外壁にアスベストが含まれているか否かを調査します。

ステップ①のお問い合わせから現地調査する日程を双方話し合いで決めるため実際に現地調査をする日程はお問い合わせ後から数日~数ヶ月かかる可能性があります。

 

ステップ③ プランニング・お見積りのご説明

弊社、株式会社エコ・テックでは現地調査後お見積もりをご提出いたします。解体工事業者によって異なりますが、お見積もりは現地調査後1週間以内に出ることが多いです。そこから業者を決定するまでの期間が追加されるので見積もり確定・業者選定まで2週間はみておいた方が良いです。

 

ステップ④ 建設リサイクル法による届出書申請

建築の延床面積が80㎡を超える場合は、建設リサイクル法による事前届出が義務付けられており、各市町村へ届出を行います。

 

建設リサイクル法では、コンクリート、木材、アスファルトなど建設資材を用いた解体工事等の建設工事を行う際に発生する廃材を正しく処理し再利用するために義務付けられた2002年に施行された法律です。各市町村への届出が必要で解体工事開始の7日前までに届出をする必要があります。

 

届け出をするのは工事の発注者すなわち業者で、届出書・分別解体等の計画等・工事の工程表・設計図又は写真・案内図を提出しなくてはなりません。書類を揃えて提出するのに1~2週間程度時間がかかります。

 

ステップ⑤ ライフライン撤去

解体する建物のガス、電気、電話、水道などライフラインの引き込み配管、配線の撤去について停止・解約を行います。

どのライフラインも早めにライフライン会社への連絡が必要です。電気・水道に関しては特に時間がかかるため遅くても解体工事開始14日前までに連絡しなくてはなりません。ライフライン会社への連絡はすぐ終わりますが撤去出来るまでの期間を考えると2週間はみておいた方が良いと言えます。

 

ステップ⑥近隣対策

解体工事着工前に近隣へ挨拶を行います。解体工事は騒音や振動、粉じんなどがし近隣へ迷惑をかけることとなります。そのため解体工事の概要を説明し、騒音や振動、粉じんなどに関する近隣クレームが発生しないよう説明し近隣をまわります。近隣トラブルにならないためにも1週間~2週間はみておいた方が賢明です。

 

ステップ⑦解体工事・ステップ⑧整地・立ち会い

解体工事看板の設置、足場養生や防音シート対策など、工事現場の安全性確保、騒音・粉じんを避ける対処を行い、解体工事を行います。解体する建物内に不用品が残っている場合工期が長くなる場合があるため、事前に撤去しておき解体工事を開始することが良いとされています。

建築物の基礎を撤去した後、解体工事で出た廃棄物・不用品をまとめて処理場へ運搬し、清掃作業を行い整地します。近隣クレームを発生させないために近隣へ工事完了の挨拶も必要です。近隣への挨拶は解体工事前に行ったのと同様1~2週間ほど見ておくのが賢明です。

 

・最後に

 解体工事の期間を短縮するためには、事前準備から、施工計画、作業効率化、安全管理、業者の選定までさまざまなポイントを押さえる必要があります。特に重要なのは「業者の選定」です。適切な解体工事業者を選ぶことにより、スムーズな解体工事を実現し、コストやトラブルを最小限に抑えることができます。

これから解体工事を行う予定がある方は、今回紹介したポイントを参考にしながら、スピーディーかつ安全な解体工事を目指しましょう。

 

・株式会社エコ・テックの解体工事について

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